LEDビジョンを活用したProAVシステム
｜ LEDビジョンの動向 ｜ ｎ対1のシステム ｜LEDシステム構築上の課題とは？ ｜おすすめIDK製品 ｜
LEDビジョンの動向
LEDビジョンは明るさ、高精細化、耐久性などの優れた特徴、さらに低価格化が進んでおり、
デジタルサイネージ分野にとどまらず、フラットパネルディスプレイやプロジェクターに続く新たな表示機器として、
ProAVシステム分野での活用も広がっています。
高解像度化
LED素子間のドットピッチが細かくなったことにより、高精細化が進んでいます。これにより、4Kや8Kといった高解像度の映像表示が可能となっています。
コスト削減
技術の進歩により、製造コストが下がりLEDビジョンの価格が低下しており、以前よりも採用がしやすくなってきています。
用途の拡大
イベントステージングといったエンターテイメント分野やデジタルサイネージ分野以外でのLEDビジョンの活用範囲が広がっています。企業のエントランスホールや役員会議室、デザインセンターなどへの導入も進んでおり、LEDビジョンの活用シーンが増えています。
１対１からｎ対１の配信システムへ
サイネージシステムの基本構成
１対１の関係
ProAVシステムの基本構成
ｎ対１の関係
マーケット別の映像コンテンツ例
映像コンテンツは動画だけに留まらず、目的別にあわせたさまざまなコンテンツ形態があります。
教育機関
LIVE配信、録画講義、動画教材、ビデオ会議
企業・オフィス
LIVE配信、ビデオ会議、研修教材、ウェビナー、会社プロモーション
公共機関
公共情報案内、緊急速報、プロモーションビデオ、スポンサー/イベント案内、公聴会/説明会映像
商業施設
施設プロモーション、商品プロモーション、マスメディアCM、キャンペーン/イベント案内、情報案内、緊急速報
小売業
情報案内、施設プロモーション、キャンペーン/イベント案内
ホスピタリティ業
店内広告、商品プロモーション、マスメディアCM、キャンペーン/イベント案内
LEDシステム構築上の課題とは？
LEDビジョン用のコントローラーは入力されたHDMI、DVI、SDIなどのビデオ信号をLEDパネルに表示させるためのデバイスです。
デジタルサイネージシステムでは、LEDビジョンサイズに合わせた専用コンテンツを使用します。このため、システムデザインは比較的シンプルです。
一方、さまざまな映像ソースを利用するProAVシステムでは、多くの周辺機器を活用したシステムデザインが必要となります。
延長
延長の課題
出力ポートの延長距離は70～100mが限界
コントロールルームなど中距離伝送やフロアを跨いだLEDビジョンへのマルチコントロールなどを必要とする場合は、100m以上の配線が必要となることがほとんどです。
IDK製品を使用すれば…
コントロールルームからの距離が100mを超えた設備でも可能
5mを超えるHDMI接続も延長器を使用することで問題なく対応できます。ソース端末からLEDコントローラーまでの距離があっても、延長器を活用することで高い信頼性を保ちながら、安定した映像伝送が可能です。
主な対応製品
AV over IP、延長器
映像切換
映像切換の課題
ソース機器の複数運用に対する解決能力が低い
コントローラーの映像入力には、複数系統の同一インターフェースが備わっておりません。
IDK製品を使用すれば…
複数のソース機器があるシステムをスイッチャーで切換可能
複数の映像入力系統とさまざまなインターフェースに対応しているため、複数のソースが存在する場合でも柔軟に対応できます。スイッチャーを活用することで、複数の映像コンテンツをスムーズに切り替えることが可能です。
主な対応製品
AV over IP、マトリクススイッチャー、マルチスイッチャー、切換器
スケーリング
表示解像度とアスペクト比の課題
ソース映像の解像度やアスペクト比とLEDビジョンサイズが一致しない場合が多い
LEDビジョンはさまざまなドットピッチや解像度をもつ小型のディスプレイキャビネットを組み合わせて構成されます。このため、全体のドット数（解像度）は標準解像度にならない場合が少なくありません。
【 標準解像度 】
Full HD = 1920×1080
4K = 3840×2160
8K = 7680×4320
画質調整の課題
映像コンテンツごとに画質調整できない
ソース機器ごとの画質補正はできないため、コンテンツごとの視覚バランスが崩れます。
IDK製品を使用すれば…
汎用コンテンツをLED用コンテンツに変換可能
LEDコントローラーには、入力映像信号のスケーリング機能がない場合や、搭載されていても精度が十分でない場合があります。しかし、IDK製品のスケーリング機能を使用すれば、意図したスケーリングを高精度に実現し、映像クオリティを最大限に引き出すことができます。
主な対応製品
スケーラー、AV over IP, マトリクススイッチャー（スケーラーボード搭載）、マルチスイッチャー
表示解像度・アスペクト比
LEDビジョンサイズにあわせた表示解像度・アスペクト比への調整が可能
画質調整
コンテンツごとの画質調整（明るさ・色補正・シャープネス・ガンマなど）が可能
映像合成
映像合成の課題
映像合成表示機能が標準搭載されていない
コントローラーには映像合成表示機能が搭載されておらず、複数の映像コンテンツを写しだせません。
IDK製品を使用すれば…
PinPのようなコンテンツ上に複数の映像ソースを表示可能
LEDコントローラーには映像の合成表示機能が搭載されていないことがありますが、IDK製品を使用することで、ピクチャーインピクチャー（PinP）や4画面合成表示など、複数の映像ソースを自由に合成でき、表現の幅を大きく広げることが可能です。
主な対応製品
AV over IP、マトリクススイッチャー、マルチスイッチャー、マルチビューアー
システム安定
システム安定の課題
システム電源起動時の映像出力遅延やデジタル信号のノイズに対応しきれない
LEDビジョン導入時には、映像伝送トラブル（シンク機器の表示不良や表示設定の無効化など）が稀に発生します。
IDK製品を使用すれば…
ホットプラグやクロックデータリカバリーなどの機能により映像表示の安定性を向上
AVシステムでは、複数出力やソース機器の相性などでグラフィックボードが動作せず、正常に映像出力されない場合があります。これはLEDビジョンでも同様のことが起きる場合があります。EDIDエミュレーターを設置すれば、シンク機器に代わってEDID情報をソース端末に安定して提供でき、システムを安定させることができます。
主な対応製品
EDIDエミュレーター、コンバーター
ホットプラグ
ホットプラグを維持する（映像信号の無入力監視を無効にする）ことによって、グラフィックボードの出力を安定させる
クロックデータリカバリー
クロックデータリカバリー（CDR）機能によりデジタル信号を再構築
おすすめIDK製品
LEDビジョンシステムでAV制御される際におすすめな製品です。
スイッチャー
映像切換 スケーリング 映像合成
複数のソース機器から映像を出力されるシステムにおすすめです。コントロール画面からはもちろん筐体のフロントボタンからも切り替えが可能です。
延長器
延長
ソース機器とシンク機器の距離が5m以上ある場合は、延長器を使用することを推奨いたします。また複数ビジョンに映像コンテンツを一括配信したい場合もデイジーチェーン接続対応の延長器が必要となります。
AV over IP
延長 映像切換 スケーリング 映像合成
IPネットワークを使用した映像伝送であるAV over IP機器は、高画質で高性能な映像出力が可能です。解像度の異なる映像を配信したいなど、より多様なニーズに応えることができる機能を実装しています。
切換器
映像切換
出力数や使用できる機能に限りがありますが、低コストで高画質なAVシステムを構築することができます。また小型な筐体でありtype-cにも対応している製品もあるため、導入のしやすさが最大の特長です。
マルチビューワー
映像合成
4画面合成が可能なマルチビューワーは、画面レイアウトを自由にカスタマイズができ、テキストテロップやロゴを画面に合成できるビットマップなどがあり、会議室やカンファレンス、大学講義などで活躍する製品です。
EDIDエミュレーター
システム安定
EDIDデータを内蔵したをエミュレーターを構築システムに組み込んでおくことで安定性のある映像システムを提供することができます。